*Summery of the article in English :
FLAT EARTH SOCIETY came to Japan from Belgium.
Finally, I met Pierre Vervloesem in person.
PolygonHead performed as an opening act for FES.
and played a song with FES!!
so, I had a wonderful experience.
僕のバンド Polygon Headが
8年振りに来日したベルギーのジャズロックバンド
"FLAT EARTH SOCIETY"のご指名を受けて
渋谷Club Quattroで前座を務め、
ギタリストとして彼らと共演する事も出来ました。
ご来場の皆さん、関係者の皆さん感謝感謝です。
(photo by Ebisuke 右の小っさいのが僕です)
大したコネクションも無いはずの僕らになぜ…
この様なオファーがきたのでしょう?
きっかけは数年前、
海外のZappa Fanサイトに僕の動画が紹介されて
海外からのアクセスが集中した事があり
その時、頂いたいくつかのメールの中に
只、ひとこと…
”What can i say ?.... Wouaw !”
(なんて言ったらいいんだ? ワオ!)
…とだけ書かれた物があり
文末に貼ってあった怪しげなリンクを恐る恐る辿ると
ベルギーのギタリスト Pierre Vervloesem氏のサイトだった。
僕は、彼が以前やっていたバンド
”X-LEGGED SALLY”のファンだったので
興奮して、早速その旨を伝えて以来
年に数回 カタコトの英語でメールのやり取りをする仲になった。
そんな中で、Pierre氏が参加するFlat Earth Societyが
”9月に来日することが決まっているけれど、
どこかいい場所はないか?”と打診があったのが今年の3月。
”よかったら一緒に数曲演奏するかい?”
とも書かれていたので
僕も出来る限り協力できればと周りの有力な人たちに相談を持ちかけたが
なかなか良い返事をすることが出来なかった。
お互いにカタコト英語でのやりとりだったので
どのぐらいの規模での来日なのかなど、詳細は不明だったけれど
8年前、同バンドが来日した時は、
吉祥寺のスターパインズカフェで”渋さ知らズ”と競演したそうだ。
だから今回も同じ位のハコで演奏するのだと勝手に想像していた。
後で知ったことだが
Pierreさんは普段、ツアーがないときは
フランスの片田舎にある別荘で暮らしていて
そこはネットの環境がないらしい。
結局それ以降、連絡は途絶え
話自体、なくなってしまったのか?と思っていた。
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しかし6月、
日本の大手プロモーターSMASH さんから連絡を頂きました。
「9月に東京JAZZやベルギービアウィークでベルギーから来日する
ビッグジャズバンド、FLAT EARTH SOCIETY
の単独公演を渋谷クアトロで行う予定です。
彼らから森川さんのお名前を聞きメールを差し上げています。
その際にオープニングアクトとして参加して頂けないかと…(以下略)」
こちらとしては願ったり叶ったりのオファー!
もちろん、二つ返事で引き受けたましたよ!
ネットが嫌いだと言うPierre さんだが
オフラインでは着々と話を進めてくれていたのだ。
Merci,Pierre!!!
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前置きが長くなりましたが
そんな我がバンド”Polygon Head”が 無事、 FLAT EARTH SOCIETYの前座を務め上げました。
今回の舞台は、 「ポリゴンヘッドのクラブ クワトロ デビュー」 という側面もありました。
ご来場の方に”大きな舞台が似合う”と言われて嬉しかったけど
広い舞台で演奏するイメージは、昔からずっと持って活動してきたし
やはり、とても気持ちがよかった。
もっとも大所帯なFESの楽器が犇めいていて 舞台上のスペースには、そんなに余裕がなかったけれど。
ところでFESの前座を務めただけでも 充分嬉しい体験でしたが
当初、Pierreさんとのメールには、
”よかったら 一緒に演奏するかい?”…とあったように、
「共演」できるか否かについては
当日まで判らず、悶々として居なければならなかった 。
前述の通り、Pierreさんとのメールは止まっていたし
それはプロモーターSMASHさん側でも同じだったらしく
「もしかしたらザッパのカヴァーを一緒に演奏してもらうかもしれません」
との返事をもらって以降、進展がなかったのだ。
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僕らが、クアトロに会場入りした時は
FLAT EARTH SOCIETYはサウンドチェックの最中だった。
流石に世界中をツアーしているバンドだけあって
大所帯にもかかわらずオンタイムでリハを終えて
晴れてPierreさんとの初対面を果たす。
「Hi.Yugo やっと”リアル”フレンドに成ったなぁ!」
「思ってたより小さいな!」
「ん〜いい靴だな!」
お互い、超ブロークンな英語でやりとり。
僕は能面ロボットのようにガチガチになっていたと思うけど
Pierreさんは、とても気さくな人だった。
僕らがサウンドチェックを終えると 楽屋にやってきて、”僕をチーフに紹介する”と言う。
”チーフ(chief) ”=つまりバンドのリーダーであり
FESの前身X-LEGGED SALLYのオリジナルメンバーでもある
Peter Vermeerschさんのことである。
彼らの楽屋に案内されるとPeterさんはスタッフとノーパソに向き合い
何やら取り込み中だった。彼らの話が終わるまで
大きなベルギー人に囲まれて、手持ち無沙汰にしている僕を気遣って
Pierreさんはギターについての質問をたくさんしてくれた。
彼らの話がおわって、すかさずPierreさんが今までのブロークン英語とは
うって変わって饒舌な言葉(=フランス語)で話し始める。
Pierreさんに紹介されてPeterさんと握手を交わす。
その後Pierreさんはまた何かPeterさんに提言すると
まわりにいた他のメンバーが一斉に明るい表情でこちらを向いて
「 Yeah〜!! 」と歓迎ムードに。
チーフ Peterさんも「オーケー$&%#%%%〜$%&インプロヴィゼーション#$%&」
と何やらいってる。
ああ、わかった!
どうやら、この瞬間…僕は彼らと共演できることになったのだ!
なにか、即興でやろうって事だ。
今まで能面ロボットだった僕も
心配事の全てが杞憂に過ぎず
この日思い描いていた望みが、全部叶うことが分かって
小躍りしながら彼らの楽屋をあとにした。
僕らの前座としての出番を終えた転換時
自分たちの本番前にもかかわらずPierreさんは
会場に来ていた在日ベルギー人のお友達を通訳に呼び寄せて
細かい段取りを説明してくれた。
ざっくり言うと
「アンコールになったら呼ぶから」
「バンドがドラムソロになったタイミングで
君が好きな様に弾きまくってくれ!」との事!
普段は即興要素の少ない音楽をやっているので 内心ドキドキでしたけどね。
彼らFLAT EARTH SOCIETYの演奏は素晴らしかった。
彼らのオリジナル曲ももちろんだけど
全世界を回るにあたって,やはり ZAPPAのカヴァーを
演奏するというのは重要なセールスポイントらしく
コアなファンのリサーチによると彼らが4曲、僕らが1曲、
カヴァーして、メドレーもあったので結果的にザッパ祭りな一夜に。
アンコール2曲目で
彼らに「Yugo~!」と呼ばれて再びクワトロの舞台に上がる。
大所帯の彼らの隙間を譜面台を退けてもらったりしながら
すり抜けていってPierreの横にたどり着いた。
なぜか、このタイミングで『Nice to meet you, Yugo』と言われて
改めて握手をした(…と思う )。
FESメンバーとお客さんの満面の笑顔に囲まれて最高に幸せな瞬間だった。
まあ確かに
改めて「Nice to meet you」的な心境ではあった 。
ついにFLAT EARTH SOCIETYとの
Pierre Vervloesemとの共演を果たすのだ。
……ぶっつけ本番だけどね。
何の曲かも知らされていなかったけれど
演奏が始まってみれば、それはX-Legged Sally時代からの
旧知の曲 “FFWD”だった!!
美しいピアノソロが終わって、ドラムソロ そこに今回は僕のギターソロが加わった訳だが。肝心の僕の演奏はというと 正直、中学生のようにがむしゃらに弾きまくった記憶しかない。 でも 後から訊いたら概ね好評だった様で、演奏がテーマに戻った後 目があったホーンセクションのメンバーに「 Yeah! 」と 親指立ててもらえたのが、嬉しかったです。
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この日の件も含め
20年も前に亡くなった作曲家Frank Zappaが紡ぐ
「縁」を感じずにはいられない。
今回のプロモーターである”SMASH”の南部さん
(フジロックのオレンジコートといえばこの方) は
Dweezil Zappaの「ZappaPlaysZappa」の来日公演も担当されていて
運命のパズルのピースがまた1つパチリとはまるのを感じました。
(前回のブログ参照の事)
会場で今回のフライヤーを製作したデザイナー梅村昇史さんを 紹介して貰ったのですが、やはり,コアなzappaファンで FLAT EARTH SOCIETYがザッパの(公式)未発表曲を 演奏していたのを教えてくれました。Zappa道、深し!
(with Pierre Vervloesem)
終演後、
Pierreは 「じゃぁ、またネットで会おうな。」と
3枚もアルバムをくれた。
帰ってからも「Hello.Yugo」とだけ書かれたメールと一緒に
2枚分のアルバムのデータを送ってくれたので計5枚分だ。
僕も会場で物販した3曲入りのデモCDを渡したけれど
通訳の人の言葉が正しければ
いつか完成する「Polygon Headのアルバム」の
ミックス担当のクレジットには
Pierre Vervloesemの名前が載るかもしれませんよ!
ネットが嫌いなピエールさんと
ブロークン英語同士で果たして
どの様にやりとりするのかは謎だけど。
僕がベルギーにいけばいいのかな?
そう成るように、また地道に精進します 。
改めて
Merci,Pierre!!!
Merci,FES!!!
:森川 祐護 (PolygonHead / ポリゴンヘッド)
おまけ大量のフォトアルバム。
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